その不労所得、本当に不労ですか?

その不労所得、本当に不労ですか?

金と暇を確保するには不労所得が不可欠

金と暇のある暮らしを送るには、不労所得が不可欠です。

不労所得がなくとも一生を暮らすのに十分な資産があれば、それを計画的に切り崩していくという生き方も可能ですが、それだけの資産を人生の早い段階で確保するのは難しいものです。たとえ確保できたとしても、毎日減っていく一方の通帳を眺めて暮らすのは精神衛生的に健全な生き方とは言えません。

収入を得るためにフルタイムどころか毎日残業漬けの生活を送っているようでは、とても暇とはいえないのは誰でもわかります。ところが、不労所得の皮をかぶった勤労所得が多いことには意外と気が付かないものです。

本当に不労ですか?

世の中には、不労所得と称される稼ぎ方がいくつもあります。しかしながら、その中には不労とは言い難いものも混ざっています。中には、普通のサラリーマンを上回るような労働量を必要とする『不労所得』まであるため、注意が必要です。

最近はサラリーマン大家さんとして不労所得を得ることを勧める方もいますが、これは不労所得とは程遠いものです。 その道の専門家と争って十分に算盤が合うような不動産を探すだけでも相応の努力が必要ですし (頻繁に かかってくる勧誘電話が優良な不動産を紹介してくれることはありません) 、首尾よく優良な不動産を見つけられたとしても今度はその運用が一苦労です。もちろんそれらをすべて業者に丸投げすることで不労とすることはできるのですが、そうすると今度は十分な所得となるかが怪しくなります。不動産で本当に不労所得を得ていると言えるのは、優良な不動産を誠実な管理業者付きで代々相続している恵まれた方くらいでしょう。

真に不労所得と呼べるもの

株式や債券といったペーパーアセットはもう少し不労所得に近いものです。市場で広く流通している銘柄や投資信託であれば、ほぼ適正な価格で購入することが可能です。その運用も労力がかからないもので、せいぜいが定期的に送られてくる有価証券報告書に目を通す程度です。最初に資産配分を決めて定期的に配分比率を調整するような運用スタイルを確立できれば、それが不労所得にもっとも近いものになるでしょう。

ペーパーアセット中心の運用でも、のめり組んでしまうととても不労所得とはいえない労働になってしまうことは注意しなければいけません。市場平均を上回ることを目指す投資家たちは、多くの 時間を投資活動に捧げています。ウォーレン・バフェットは財務諸表をはじめとする膨大なレポートを読むことに多くの時間を割いています。デイトレードを生業としている人々は、ザラ場はモニターの前に張り付いています。これらの投資活動が自分の楽しみでありライフワークならば何も問題はないのですが、金と暇を確保するための手段に過ぎないのならば市場平均程度で手を打つのが賢明です。

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