ソーシャルネットワークの投資自慢

ソーシャルネットワークの投資自慢

ソーシャルネットワーク上の成功

Twitterを始めとするソーシャルネットワークでは、自身の投資の成功を自慢する投稿に溢れてきます。やれどの株でいくら儲かったと騒いでいるうちはかわいいものですが、この手法だけが絶対的な手法である、自分が投資の天才である、といった主張をし始めるときな臭くなってきます。

そういったソーシャルメディア上の投稿を見ていると、大きく二つに分類できるように思います。一つが、本当に投資に成功した嬉しさが押さえきれずに投稿してしまったもの。もう一つは、情報商材を売らんがために成功している雰囲気を出そうとしているものです。

本当の成功

投資に成功したときの万能感や高揚感は何にも代えがたいものです。ギャンブルに勝った興奮もありますが、いわゆる小博打とは異なる次元の大金がかかっていることや、いわゆるガチ勢ばかりの中で勝利を収めたということがその興奮に拍車をかけるのでしょう。とはいえ、その内容を真に受けて真似しようというのはなかなかに危険な考えです。まずその成功が本当のものなのか、外部から検証する手段がありません。誰でも自慢話は “盛っている” ものなので、話半分に聞いておくのが無難です。また、その方法が再現可能であるかも注意が必要です。成功した事実をそのまま書いているのだとしても、同じ方法をもう一度試した時に同じ成功を得られる保証はありません。単に運が良かっただけの人であるのか、勝つべくして勝った人であるのか、それを見極めるのは極めて困難です。後者ならばその方法をソーシャルネットワークに書いてライバルを増やすことはないと思うかもしれませんが、承認欲求に駆られた人々の自制心は心もとないものです。

情報商材のための成功

一方、情報商材を売るために成功を演出している人々も多く見られます。当たり前ですが、投資に成功するための情報商材を売るには投資に成功しているかのように見せる必要があり、ソーシャルネットワークでそれを実行するのは良心さえ捨ててしまえば非常に容易です。そこに書かれている成功が事実であるかを検証するのはまず不可能ですし、情報商材を買うような人はそもそも事実かを疑いません。

ソーシャルネットワークの投資自慢とどう付き合うか

こうして考えると、ソーシャルネットワークの投資自慢をうまく利用するのはなかなか難しそうです。唯一有効に利用できそうなのは承認欲求のために公開されている本当に再現性のある方法ですが、それを見極めるには地道に自身の眼を磨くしかなさそうです。

思索カテゴリの最新記事