金と暇のトレードオフ

金と暇のトレードオフ

金と暇の一方に偏るのは危険

金と暇は、一般にトレードオフの関係にあります。

お金が十分にあっても忙しくて使う暇がないというワーカーホリックは珍しくありませんし、逆にお金はないけど時間ならいくらでもあるという貧乏学生も掃いて捨てるほどいます。どちらもそれなりに満足しているように見えることが多いのですが、長期的に維持するのは難しいものです。働き詰めで余裕のない生活は健康を蝕むものですし、お金のない生活はちょっとしたトラブルに見舞われた際に簡単に破綻してしまうものです。

金と暇の両方ともない貧乏暇なしのパターンもありますが、これはどこかで戦略を間違えている場合が多いように思います。儲からないのを承知で好きなことに没頭していたり、創業直後のスタートアップで持ち出し状態であったり、といった場合は仕方がないのですが、低賃金で望まない長時間労働を余儀なくされているのであれば一度立ち止まって戦略を考え直すことをおすすめします。

金と暇の相互変換

トレードオフの関係にある金と暇は 、ある程度までは変換可能です。

暇を金に変換するのはおなじみの労働です。これをやりすぎると、お金を使う暇もなくなり、通帳の残高が増え続けるということになります。あまり長期に渡りこの状態を続けるのはおすすめできませんが、短期的に種銭を作るためには有効な戦略となります。よく時間はお金よりも大事と言いますが、それは十分なお金を持っている人の話で、何もない若者は労働により暇を金に変換するよりしようがありません。

逆に金を暇に変換するのは、時短のサービスを買うのがもっとも手っ取り早いでしょう。移動時間を短縮するために特急に乗る、家事代行を雇って時間のかかる家事をお任せする、などです。時給換算で一定レベルを越える高給取りには、この戦略が非常に有効です。経済学で言うところの比較優位を応用した方法とも言えます。

両方が十分にある場合は、選べる

ここまで、金と暇はトレードオフの関係にあると書きましたが、実はこれは片方が限られているときに有効な戦略です。有り余る金や暇を足りない方に変換することで、生活の質を上げることができます。

一方で両者が十分にある場合は、その時の気分でどちらを使うかを選べるという方が正確です。のんびり車窓の景色を眺めつつ、読みかけの本を読んでしまいたいと思えば鈍行に乗れば良いし、さっさと目的地での用事を済ませて帰ってひとっ風呂浴びたいと思えば新幹線に飛び乗れば良いだけのことです。魚の捌き方の練習でもするかというときは自分で台所に立てば良いですし、気が乗らないときはソファの上でゴロゴロしながら出前が届くのを待っても良いわけです。

本当の意味で人生を楽しむには、この金と暇があり選択できる状態にできるだけ早く到達するのが重要です。

生き方カテゴリの最新記事