毎日の値動きに耐えられるのか – 億り人の世界

毎日の値動きに耐えられるのか – 億り人の世界

インデックス投資が安定しているという幻想

インデックス投資は値動きが安定しているイメージがあり、実際に個別株と比べればその通りです。そんなインデックス投資でも一日で1%以上が動くことは珍しくありません。1%というと微々たる数字に見えるかもしれませんが、1億円をインデックス投資していれば100万円の値動きです。給与所得者の場合、月給どころかボーナスが一度に吹き飛ぶような値動きとなることも珍しくないでしょう。すなわち、もはや投資での損失を労働で埋めることが困難な領域ということです。こうした短期的な値動きを過度に気にすると、必要以上の売買を繰り返し、底値で資産を手放すことになるだけではなく、手数料や税金もかさみます。

実は株式には手を出していないひとでも、マイホームを持っているという人は同じレベルの値動きにさらされています。しかしながら、不動産の場合は、こうした形でリアルタイムに値動きが見えないので気づいていないだけです。指数を見ればマイホームのエリアの地価が上下しているかの傾向程度はわかるかもしれませんが、マイホームの物件個別の価格は実際に査定をしてもらって売りに出してみないと確定しません。そのため、日々の値動きが見られず、狼狽売りも簡単にはできないだけです。

投資家自身の成長

インデックスの積立中心で億り人となった人たちは毎日こうした値動きにさらされていますが、値動きに耐えられずに狼狽売りに至ることはそうそうありません。これは、投資によって1億円以上の資産を築く過程で、日々の値動きや感情の波に翻弄されながら自身も成長してきたためです。最初から恐怖心を感じずに合理的な判断をできる天才は例外です。多くの億り人は資産が少ないところからコツコツと積み上げる過程で値動きに対する過剰な感情を抑える術を身につけています。

値動きへの慣れ

投資を始めたばかりの頃、多くの人が価格の上昇に興奮し、下落には強い恐怖を感じます。たとえわずかな価格変動であっても、自分の資産が減少することへの不安は避けがたいものです。これを乗り越えるには、値動きへの慣れが必要です。日々の値動きを過剰に意識せず、長期的な視点で投資を考えることです。

現在の億り人たちも、(相続などで大金を手にした人々を除けば) 初めから大きな金額を運用していたわけではありません。彼らも最初は小さな金額から始め、失敗や成功を繰り返しながら市場の動きに慣れていきました。

歴史的に見ても、株式市場は上下を繰り返しながらも成長を続けてきました。億り人たちは、こうした市場の特性を理解し、目の前の波に惑わされず、大局的な流れを読む力を養っています。長期的な視点で資産形成を考えると、目先の値動きはあまり重要ではなくなります。

億り人への道

億り人の成功は一夜にして成し遂げられるものではありません。市場に翻弄されるのではなく自らの信念や戦略に基づいて行動し、日々の値動きに耐える忍耐力を養う必要があります。目の前の値動きに一喜一憂せず、未来を見据えた行動を取り続ける力を養いましょう。

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